リールは「何を撮ればよいか」で手が止まりやすい形式です。当メディアが福岡市中央区の美容室20店の投稿を数えたところ、7割近く(136件)が仕上がり写真で、スタッフと店内の紹介は1件もありませんでした。この記事では、その0件だった区分を含む5つの型と、そのまま読める台本例を載せます。

この記事に出てくる言葉

  • リール:Instagram の短い縦動画です
  • フィード:プロフィールの一覧に並ぶ、通常の写真や動画の投稿です
  • 型:この記事で「型」と呼んでいるのは、リールの中身の組み立て方です。当メディアが台本例とあわせて5つにまとめました
  • 説明文:投稿の画像や動画に添える文章です(キャプションとも呼ばれます)
  • 商材:店で使っているシャンプーやトリートメントなどの商品です
  • プロアカウント:Instagram の無料の切り替え設定で、ビジネスアカウントとクリエイターアカウントの2種類があります

先に、この記事で言えることと言えないことを書きます。

  • 数えたのは投稿全体(リールとフィードの両方)200件です。リール200本を数えたわけではありません
  • 5つの型のうち、表の区分と対応しているのは型1・型3・型5の3つです。0件だったのは型1(スタッフ・店内の紹介)だけです。型3・型5は表の区分に近いものがあり、そこには投稿がありました(その中に型3・型5に当たる投稿があったかまでは数えていません)。型2(道順)と型4(質問に答える)は表の区分に無いので、出している店があるかどうかも分かりません

後ろ姿のお客様のまっすぐな黒髪に、美容師がはさみを入れている手元

まず、周りがどうなっているか

当メディアは2026年9月28日に、Googleマップで「福岡市中央区 美容室」を検索し、広告を除いて上から順に20店の投稿を数えました。各店の直近10投稿を見て、説明文の冒頭を読んで分類しています(画像・動画の中身は開いていません)。

美容室20店の直近10投稿の内訳投稿全体200件を分類(2026年9月28日時点)
投稿の種類件数割合
仕上がり写真136件68%
メニュー・料金・キャンペーン18件9%
お役立ち情報8件4%
その他(著名人の来店・周年・商品・採用など)38件19%
スタッフ・店内の紹介0件0%

直近30日にリールを1本でも出していた店は、20店のうち4店だけでした。直近10投稿がすべてリールの店が1店、ほぼ毎日投稿していてリールが0本の店が1店と、店によって大きく違います。

出典:当メディアが2026年9月28日に数えた結果です(福岡市中央区だけ・20店)。上の表は、その日に見えた直近10投稿を数えたものです。リールの本数は、同じ日に見た「直近30日の投稿」から数えています。数えた期間が違うので、表の200件と同じ母数では扱えません。

お役立ち情報の8件も、1店が出したものです。残る19店は出していません。

Instagram 公式は何と言っているか

リールの作り方について、Instagram は公式に次のように書いています。

人の心に響くコンテンツを作成しましょう。リール動画を見た人々に「自分のことだ」と思ってもらえるようであれば、方向性は間違っていません。

自分の個性をアピールしましょう。情熱をシェアしたり、何かを教えたり、「これが自分だ」と思えるものをシェアしましょう。

編集の難しさについても、こう書かれています。

ストーリーズを作れるなら、リール動画も作れます。リール動画は、クリエイターの動画編集スキルを選びません。カメラロールにある一連の写真や動画クリップに音源を追加するだけで簡単に作成できます。

出典:Instagramリールでレベルアップ(Instagram for Creators。2026年10月1日に確認)

公式の言葉には「情熱をシェア」「何かを教える」「これが自分だ」の3つが挙がっています。仕上がり写真は「これが自分だ」に近い内容です。一方、「何かを教える」に当たる「お役立ち情報」は200件中8件で、しかもその8件は1店が出したものでした。残る19店は出していません。

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小型三脚に縦向きでスマートフォンを固定し、動画を撮影している様子

仕上がり写真以外の5つの型

下の台本は、どれも20秒前後で読み切れる長さにしています。これは当メディアが決めた目安です。公式が推奨の長さを示しているわけではありません。

台本例は箇条書きで、公式の文は縦線の枠で書いています。台本例はすべて当メディアが作ったもので、公式の文ではありません。

型1. スタッフ・店内の紹介

200投稿のうち0件だった区分です。20店の投稿の説明文の冒頭には、スタッフや店内を主題にしたものがありませんでした(画像は開いていないので、写っていなかったとまでは言えません)。

この型はスタッフの紹介と店内の紹介の両方を含みます。下の台本例はスタッフの自己紹介のものです。店内の様子は、次の型2(道順と、入ってからの様子)で撮れます。

台本例

  • (1秒目)「はじめまして、◯◯を担当している△△です」
  • (中盤)「得意なのは、くせ毛を落ち着かせるカットです。自分もくせ毛なので、朝のセットが大変なのは分かります」
  • (最後)「ご相談だけでも大丈夫です。プロフィールのリンクからご予約いただけます」

撮り方:鏡の前で手に持って1カットだけ撮ります。入れ替えが要るのは名前と得意な施術だけなので、スタッフごとに同じ型で撮れます。

型2. 店までの道順と、入ってからの様子

「道順」は、上の表の5つの区分には入っていません。そのため、この型が0件だったかどうかは分かりません。ビルの2階や3階にある店は、場所が分かりにくいことがあります。

同じ20店のプロフィールを見たところ、プロフィール文に場所(住所・駅)を書いている店は15店でした。残る5店のうち4店はアカウント名の欄に地名だけ、1店は場所の記載がありませんでした(Instagram から予約につなげる導線で数えた結果です)。場所を書いていないことで来店が減ったかどうかは、この調査では測っていません。

台本例

  • (1秒目)「◯◯駅から、うちの店まで歩きます」
  • (中盤)駅の出口から、目印になる建物、ビルの入口、エレベーター、店のドア、席まで、歩きながら撮ります
  • (最後)「3階です。エレベーターを降りて右手です」

撮り方:歩きながら1本で撮り切ります。編集は要りません。

型3. メニューの工程を見せる

表の「メニュー・料金・キャンペーン」18件に近い区分です(ただし18件の中に工程を見せる投稿があったかは数えていません)。「髪質改善」「縮毛矯正」のようなメニュー名だけでは、何をされるのか分かりません。工程を見せると、料金と時間の理由も伝わります。

台本例

  • (1秒目)「髪質改善って、実際に何をしているのか」
  • (中盤)1つ目の薬剤を塗る、時間を置く、流す、乾かす、を数秒ずつ
  • (最後)「全部で2時間くらいです。料金は◯◯円です」

撮り方:施術中の手元だけを数カット撮ります。お客様の顔は写しません。撮る前に必ず許可を取ってください。

型4. よくある質問に、1本で1問だけ答える

公式の言う「何かを教える」に当たる型です。表の5つの区分には当てはまるものがありません(「お役立ち情報」8件が近いですが、中身は確かめていません)。1本に1問だけにしてください。20秒前後という長さでは、2問を入れるとどちらも説明しきれません。

台本例

  • (1秒目)「カラーは何か月に1回がいいですか、という質問です」
  • (中盤)「根元の伸び方で変わります。白髪を隠したい方は1か月から1か月半、明るさを楽しみたい方は2か月くらいの方が多いです」
  • (最後)「ご自身の髪だとどうかは、カウンセリングでお伝えします」

撮り方:質問を紙に書いて持つだけでも撮れます。取り上げる質問は、実際に店で聞かれたことをメモしておいてください。

型5. 使っている商材と、その理由

上の表の「その他」38件には、商品紹介が入っていました。ただし、なぜその商材を使っているかまで説明していたかは、この調査では数えていません(分類は説明文の冒頭だけを読んで行っています)。

台本例

  • (1秒目)「うちがこのシャンプーを置いている理由です」
  • (中盤)手に出す、泡立てる、使ったあとの手触り、の順に撮ります
  • (最後)「店頭でもお買い求めいただけます。合うかどうかは髪質で変わるので、一度お試しください」

撮り方:手元だけで撮れます。

言い方の注意:「必ず◯◯になる」のような言い方は避けてください。髪質によって結果は変わります。

赤茶色の木のテーブルの上に、黒い持ち手のはさみ2本、黒くて長いくし、くしの歯のような形の黒い道具が並んでいる様子

出す前に、フォロワー以外で試せます

Instagram にはトライアルリール動画という機能があります。公式の説明はこうです。

トライアルリール動画では、まずはフォロワー以外の人に新しいアイデアのリール動画をシェアしてみて、その感触を簡単に確かめることができます。リール動画の反応がよかったら、フォロワーを含めたInstagram全体にシェアしましょう。

ただし条件があります。

注: トライアルリール動画を使用するには、プロアカウントが必要です。プロアカウントがない場合でも、一部のクリエイターは進行中のテストの一環としてトライアルリール動画を利用できることがあります。

出典:Instagramリールでレベルアップ(Instagram for Creators。2026年10月1日に確認)

新しい型を試すときは、この機能が向いています。フォロワーに見られる前に、反応を確かめられます。

進める順番

  1. 型1(スタッフ・店内の紹介)から始めてください。20店の200投稿で0件だった区分です。撮り方も、鏡の前で1カット撮るだけです
  2. 型2(店までの道順と、入ってからの様子)を1本作ってください。一度作れば、店の場所が変わるまで使い回せます(ハイライトに入れておけば、プロフィールから見てもらえます)
  3. 型4(よくある質問に、1本で1問だけ答える)をためておいてください。店で聞かれたことをメモしておけば、話すことが切れません
  4. 型3と型5は、撮る前と話すときに気をつけてください。型3はお客様の顔を写さず、撮る前に必ず許可を取ること、型5は結果を約束する言い方を避けることです
  5. 新しい型は、トライアルリール動画で試してください(プロアカウントが必要です)

この記事とあわせて、次の3本もご覧ください。

この記事で言えないこと

台本例はすべて当メディアが作ったものです。実際の店で使って結果を測ったものではありません。文中の◯◯・△△は、ご自身の店名・名前・メニュー名に置き換えてください。

数えた20店のデータは、福岡市中央区の20店について、2026年9月28日に見えた直近10投稿を対象にしたものです。この型を使えばリールが伸びる、予約が増えるという意味ではありません。

0件だったと言えるのは、型1(スタッフ・店内の紹介)だけです。型3(メニュー)は表の「メニュー・料金・キャンペーン」18件、型5(商材)は「その他」38件の中の商品紹介に近い区分です。ただし、その中に型3・型5に当たる投稿(工程を見せる・理由を説明する)があったかは数えていません。

型2(道順)と型4(質問に答える)は、表の5つの区分に当てはまるものがありません。そのため、この2つを出している店があるかどうかは、この調査では分かりません。

分類は説明文の冒頭だけを読んで行っています。画像・動画の中身は開いていないので、見た目では別の型に当たる投稿が混ざっている可能性があります。